
細胞ができてから死ぬまでの平均寿命は細胞によって異なります。
ヒトの細胞では、たとえば、寿命の短い細胞として小腸の上皮細胞があります。この細胞の寿命は約1日です。皮膚の表皮細胞や白血球は3~4日です。
寿命が長い細胞のひとつは肝臓の細胞で、寿命は約5ヶ月です。
脳の神経細胞は生まれたときに最大数で、それから減る一方です。脳細胞が分裂して増えたり減ったりしてしまうと、わたしたちの記憶も消えることになるので、これは自然の理といえます。1脳の神経細胞は40歳代になると、1日に数万個も死んでしまいます。しかし、そもそもの神経細胞は何百億個もあるので大丈夫なんです。
一方で、赤血球は毎秒300万個が新しく生まれていますが、同じ数だけ死んでもいます。赤血球の寿命は約120日だと言われています。
参考文献
吉田邦久『好きになる生物学』
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