蚊に刺されても痛みを感じない理由

蚊に刺されていることに気づかず、たくさんの蚊に刺されてしまったことはありませんか。少し指先を切って血が出たときには痛みを感じるというのに、蚊に刺されて血を吸われているときには痛くないのはなぜなのでしょうか。

まず、蚊の針はとても小さいことが挙げられます。蚊の針は直径0.08mm程度で、人の髪の毛の十分の一くらいの太さです。この蚊の針は、6本の針が束になってひとつの筒に入っているもので、かなり細い針なので蚊に刺されても痛みを感じにくいのです。

また、蚊は血を吸うだけではなく、自分の唾液をわたしたちに流し込みます。蚊の唾液には麻酔のように痛みを感じにくくさせる成分が含まれています。

蚊の唾液には他にも血を固まりにくくさせる血液凝固抑制剤の成分が入っています。ちょっと血が出てもすぐに止まるのは血液には固まる性質があるからなのですが、蚊の唾液には血液凝固抑制剤が入っているので血が固まることはなく、蚊はお腹いっぱい人間の血を吸い続けることができるのです。

厄介者の蚊ですが、実は少しは人に恩恵をもたらしてくれています。蚊の針の原理をまねして作られた「痛くない注射」が開発され、実用化もされているからです。将来、注射はまったく痛くないものになるかもしれないですね。

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