遺伝子の他面発現

1つの遺伝子が一見、全く関係のないような複数の効果を発揮することを他面発現といいます。

他面発現の例として、青色強膜を起こさせる遺伝子です。この遺伝子は目の強膜を透明化するため、この遺伝子をもっていると、網膜の色素が透けて見えてしまいます。それが1つの形質ですが、この遺伝子により骨が過度にもろくなってしまうという2つ目の形質も発現されます。

また、劣性の遺伝病に、呼吸困難と不妊症の両方を起こさせるものがあります。不妊になるのは男性だけです。これはある1つの遺伝子が繊毛運動に関与しているために起こってしまいます。気管支を空気が通るためにも、精子が卵に到達するためにも、繊毛の動きが必要だからです。

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