「手を動かしたい」「食べ物を飲み込みたい」とわたしたちの脳が思うと、脳から身体に命令が発せられて、わたしたちの指が動いたり、喉やあごが動いて食べ物を飲み込んだりします。
この脳から体中への発せられる「命令」は実は電気と化学物質なのです。体中に張り巡らされた神経細胞(ニューロン)という細胞の中や細胞と細胞の間を電気や化学物質が流れることで、脳と身体の他の部分、また身体から脳が情報をやりとりすることができるのです。
ヒトには細胞が60兆個あるといわれていますが、脳が「命令を発したい」と思ってから、一瞬でからだの細胞に命令が届きます。身体を情報が伝わる速度はものすごく速いのです。もしゆっくりだったら、ヒトは生き残れなかったでしょう。「天敵から逃げたい」と思ってから、10秒も20秒もたってから逃げ始めては食べられてしまいます。
なので、情報を伝える神経細胞にはものすごく効果的に電気を流す仕組みが備わっているのです。
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