生体膜 (セイタイマク)

細胞や細胞小器官を覆っている膜のこと。生体膜はどれも基本的に同じ構造をしている。

厚さは7~10ナノメートルで、タンパク質とリン脂質によって作られ、多糖類を含む「糖鎖」と呼ばれる部位もある。ミトコンドリアの内膜と外膜など、内膜と外膜のあるものはどちらも生体膜といえる。

リン脂質の部分は二重層になっていて、親水性部分(リン酸基)は外側に並んでおり、疎水性部分(脂肪酸の炭化水素鎖)は内側に並んでいる。リン脂質のところどころにタンパク質の部分が点在しており、これらのタンパク質はエネルギー変換・物質の代謝能動輸送などの働きを担う。

リン脂質は固定はされずに流動的に動き、タンパク質部分も比較的自由にリン脂質の間を動くことができる。そのため、生体膜は柔軟に形を変化させることができ、融合したり袋状になったりすることもできる。このような生体膜の構造を流動モザイクモデルと呼ぶ。

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