私たちが「物質」という言葉から思い浮かべる、私たちの体や、机や椅子、そして惑星や銀河を形作っている「普通」の物質は、宇宙にあるすべての物質のうち、たった4パーセントであると知っていますか。
理科の授業で原子によって構成される私たちが触れたり見たりできる「物質」は、宇宙の全物質のうちのほんのわずかなものなのです。
残りの物質は何かというと、約23パーセントが「暗黒物質」または「ダークマター」と呼ばれるもので、これは目には見えない物質です。このダークマターは存在することはわかっていますが、目に見えないものなので観測が難しく、実際にどのような物質なのかわかっていません。
そして、宇宙の物質の残りの73パーセントは「暗黒エネルギー」または「ダークエネルギー」と呼ばれるものです。宇宙のエネルギーの大部分を占めているダークエネルギーですが、これも目には見えないため、これがどのようなものなのかはわかっていません。
21世紀になって科学は大いに発展しました。しかし、私たちは宇宙の96パーセントもの物質について何もわかっていないのです。そして、謎があるからこそ世界中の研究者がその招待を突き止めるために昼夜、精力的に研究に励み続け、さらに科学が発展していくのです。