怪我をしたらどうして痛いのか

CIPA1という珍しい病気があります。この病気の人は痛みを感じにくいのです。なので、ケガをして血を流していても痛くなく、叩かれても蹴られても平気なのです。

しかし、CIPAは「病気」として扱われています。なぜ、スーパーマンのようなパワーを持っているというのに「病気」として扱われるのでしょうか。

ケガをしたり病気になっても痛みを感じなければ、ケガや病気に気づきません。そしたら、気づかぬうちに、血を流しすぎたり、病気が危険な状態になってしまっていたりしてしまいます。なので、痛みを感じて「辛い」とおもう動物は、痛みを感じない動物よりも生き残りやすいのです。痛みは進化のたまものなのです。

皮膚などの受容器が感じ取った「痛み」のシグナル(電気)が、からだの神経細胞(ニューロン)を通って脳まで伝わり、脳が「痛い」と感知します。なので、痛みの原因はからだの細胞が発生させる電気と脳のはたらきなのです。なので、脳がない植物や小さな生物は「痛み」を感じないといえます。

追記・参考文献

  1. Congenital insensitivity to pain with anhidrosis
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