世界で最も大きな生物はキノコ! オニナラタケ

ナラタケ

アメリカ・オレゴン州には広大に広がる国有林があります。その森林に生えている「オニナラタケ」というキノコのDNAを調べる調査が行われました。

すると、驚くことに、森中のすべてのオニナラタケのDNAが一致したのです。つまり、そのキノコは世界最大の生物だったのです。

そのオニナラタケが覆っていた地表の面積は約8.9km²でした。東京ドームの190個分で、そのキノコの総量は600トンにもおよぶと推定されました。

私たちがよく目にする地面や木の幹から生えている部分はキノコの一部でしかなく、ナラタケ類の場合は菌糸の束が樹の根のように地下に張り巡らされています。そのため、東京ドーム190個分におよぶ巨大な生物の一個体だということができるのです。

キノコは胞子で増えますが、発芽した胞子の菌糸体は融合して一個体となります。自家受粉できたり、無性生殖をして増える植物が森中に広がったのとは異なります。それでも、キノコはどこからどこまで同じ「個体」であるかと判断は難しいものです。

しかし、最大の生物として有名なシロナガスクジラや最も高い木として有名なセコイアの木ではなく、キノコが世界最大の生物ということができるのです。

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