生涯一途に相思相愛を貫く動物・プレーリーハタネズミ

哺乳類の大多数は一夫一妻制ではありません。ヒトは社会的には一夫一妻制を装っていますが、離婚が認められていたり、不倫や浮気が横行しているということは、本来はヒトが一夫一妻制の動物ではないということです。

そんな中、完全に一夫一妻制を貫いている哺乳類がいます。プレーリーハタネズミです。

プレーリーハタネズミは、一度パートナーを決めると、その相手以外を愛することができないという、夫や恋人の不倫や浮気に悩まされている人にとっては生まれ変わりたくなるような動物です。

プレーリーハタネズミ (学名: Microtus ochrogaster)

プレーリーハタネズミ

プレーリーハタネズミの学名はMicrotus ochrogasterといいますが、俗名のとおり、北アメリカの草原(プレーリー)に生息しているネズミです。

プレーリーハタネズミは、オスとメスがつがいになると、4時間あたり5回から30回もの頻度で交尾
し、そのあとも互いにぴったり寄り添いつづけます。そして、一度「夫婦」になると、一生添い遂げるのです。

オスのプレーリーハタネズミは、特定のメスのパートナーをもつと、パートナー以外のプレーリーハタネズミを見つけると、激しく攻撃するようになります。

人為的にオスをパートナーのメスと引き離し、別のメスを与えても、仲がうまくいかなく、攻撃することもあります。また、パートナーが死んだ場合も、他の異性を拒み続けます。

プレーリーハタネズミは、オスもメスも子育てを積極的に行います。子どもが産まれると、オスはせっせと食べ物を巣に運び、メスが巣の外に出るときは外敵から守ろうとします。

参考文献

生物学日誌は、その分野の第一人者である科学者・研究者・大学教授によって著された信頼できる書籍のみを参考文献として参照しています。

不倫 (文春新書)
東大卒の脳科学者が、最新の学術論文と科学的エビデンスをもとに、不倫をめぐる謎を脳科学をもとに解き明かします。興味深い動物実験、現代では禁じられた危険な実験についても言及しています。

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