春になると一斉に花を咲かせるソメイヨシノはとてもきれいですよね。実はソメイヨシノの木はすべてクローンであると知っていましたか。
江戸時代に植木職人によって一本の雑種の桜の木が作られました。その桜の木は、花の咲いた後に葉が出たり、ほかの桜より花が大きかったりして、とてもきれいだったので、どんどん接ぎ木をして増やされました。これがソメイヨシノなのです。そのため、すべてのソメイヨシノの木は同じDNAをもっている、つまりクローンなのです。
花によって咲く時期が変わるものですが、ソメイヨシノはすべてが同じ遺伝子を持っているため、同じ形・同じ色の花を一斉に咲かせます。また、同じDNAを持っている植物の多くが自家不和合性という同じDNAを持つ花粉とは受精しない機能を持っていますが、ソメイヨシノにもこれが当てはまります。そのため、ソメイヨシノ同士は受粉せず、受粉しないので種もできません。そのため、接ぎ木でしか増やすことができないのです。
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ソメイヨシノは全部クローン ー 江戸時代に「染井村」で交配されたたった1本の木が源流
ソメイヨシノはすべてクローンなのですべての木が同じゲノムをもっている日本全国に生えるソメイヨシノはすべて同一のゲノムをもっています。つまり、ソメイヨシノはすべてクローンで、一本の桜の木を源流としています。ソメイヨシノは美しい花を咲かせますが...