大腸菌のゲノムと真核生物のゲノムの相違点

大腸菌のゲノム真核生物のゲノムととても異なっており、大腸菌の染色体地図が明らかになるにつれ、生物学者を驚かせました。

まず、最も特異的な特徴は、ヒトを含む真核生物の染色体は棒状ですが、大腸菌の染色体は環状です。

そして、関連した遺伝子が強く連鎖していることです。真核生物であるショウジョウバエの眼の色に関する遺伝子はランダムに様々な染色体に散らばっているように見えます。また、アカパンカビでは、ヒスチジン合成に影響する7つの遺伝子座のすべてが遠く離れて散らばっています。しかし、大腸菌では、ヒスチジン合成に関する遺伝子は互いに隣接しています。

そして、組換えについてです。大腸菌の全染色体をモルガンの単位で表すと約1,800センチモルガンです。ショウジョウバエの4本ある全染色体の長さは約280センチモルガンで、ヒトの全染色体は2,500センチモルガンです。なので、ヒトの場合、キアズマを数えて決めると、染色体1本あたり約100センチモルガンということになります。

ヒトの半数ゲノムは大腸菌に比べて1,000倍ものDNA量がありますが、全体での組換え量はほとんど同じです。これは、染色体の長さを単位とすると、大腸菌のゲノムでは組換え率が1000倍も高いということを意味します。

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