DNAの複製は「半保存的複製」と呼ばれることがあります。半保存的複製と呼ばれるのは、新しく作られた二本鎖DNAのうち1本は、複製前のDNA鎖がそのままの状態で「保存」されており、もう片方の鎖だけが新しく合成されたものであるからです。

このように文字で説明してもピンとこないと思うので、イラストを使って詳しく説明していきます!
細胞の核の中にはヌクレオチドがたくさんあります。DNAの複製では、2本に分かれた一本鎖DNAのそれぞれに、周りにたくさんあるヌクレオチドが次々に結合することで再び2本鎖に戻るという流れで、新しく2本鎖DNAが2本できるのです。

二本鎖DNA ✕ 1
↓
一本鎖DNA ✕ 2
↓
二本鎖DNA ✕ 2
という流れで、DNAは複製されます。なので、このような複製方法では、新しくできた二本鎖DNAの鎖のうちの1本は古い鎖、もう1本はヌクレオチドが並んでできた新しい鎖となります。これが半保存的複製と呼ばれる理由です。